いまのペースで石油を使いつづければあと40年ほどで枯渇すると言われています。石油のかわりになるものがないという今の状態が、問題だとわたしは思うんです。
たとえば電気。石油を燃やす火力発電がだめだっていうことになったら、いまのわたしたちの生活は破綻してしまいます。そこで近年登場したのが、太陽光発電、風力発電、小水力発電、地熱発電、波力発電などのクリーンエネルギーと呼ばれる技術。でも、効率の面では、現在の火力発電にはまだとても及ばないんだそうです。
でもここで、別の観点からみると、たとえば農業用水路などを使った小水力発電機を取り付けたら、それで発電できる分しか電気を使わないようにする、という考え方もできると思うのです。これは、電気を使うのをやめろということではなく、ある一定以上使わないように気をつける、という意味です。
「省エネ」が叫ばれて久しいし、ユーザーが求めれば電気をあまり使わなくて済む電化製品がもっと出てくるはずです。それに、小さな集落でしか使わない小さな発電所をつくれば、どれぐらいの電気で暮らせるのか、どれぐらい使っていいのか、ということがよくわかるようになると思うんです。
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「バイオマス・ニッポン総合戦略」閣議決定の文書の中に、「持続的に発展可能な社会」という言葉が出てきます。
インターネットで調べてみたところ、1992年のリオデジャネイロサミットをきっかけにして、「sustainable development」「持続可能な開発(発展)」ということがさかんに言われるようになったそうです。
成長性や効率性を第一とする社会から、持続性を優先する社会へと移行していくのが、これからの道だ、と宣言したわけです。
しかしこの「持続可能」という言葉。考え出すとものすごく難しい!枯渇する石油を使う火力発電は持続不可能で、小水力発電だけでやっていければ持続可能な感じはするけど、じゃぁどんな風に町をつくっていったら持続可能なのか!?
「地球規模で持続可能」じゃないといけないわけです。
もっとよく調べていくと「持続的に発展可能な社会であるためには、循環型社会をめざすべきだ。」ということが書かれていました。
循環型社会とは、辞書によると、
「大量生産・消費・破棄の社会に代わり、製品の再生利用や再資源化などを進めて新たな資源投入を抑え、廃棄物ゼロを目指す社会。」(三省堂
デイリー新語辞典より)
となっていました。ゴミを出さないようにする、ということですね。
ゴミを出さない、という意味では、
「ゼロ・エミッション」という言葉も出てきました。
これは、1994年に国際連合大学が提唱したもので、工場から地球環境に対して廃棄物を出さない、というものです。 |