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汚水処理をしたあとに、「汚泥」と呼ばれる泥状の液体が残ります。これは汚水をきれいに処理してくれた微生物の死がい等が沈殿したものです。

右表は、岐阜県荻原町の汚水処理施設で実際に発生した汚泥を分析した結果です。窒素やリン酸など肥料に必要とされるミネラル分(栄養素)が含まれています。 そして、有害となる重金属は少ないそうです! 農村には、化学工場などがほとんどないことが有利に働きます。

これを堆肥として使えるように加工すれば、地元の農地で使えるというわけです。わたしたちの出した汚水が肥料になって、わたしたちの土地にもどるということです。

そうすると、農業集落排水は、水のリサイクルと、土(栄養素)のリサイクルを両方同時に行うことが可能になります。

汚泥の肥料登録主要成分の含有量
 
単位
含有量
肥料登録の
ための基準値
全窒素
%
7 2以上
リン酸全量
%
5.7 2以上
カリ全量
%
0.41 25以下
銅全量
mg/kg
260 600以下
亜鉛全量
mg/kg
320 1800以下
石灰全量
%
1.4  
C/N比率
 
5.3 10以下
(財)岐阜県環境技術管理センターによる分析

写真-ペレット状のコンポスト●ペレット状のコンポスト

わたしが農業集落排水の話で盛り上がっていたところ、課長からこんなことを教えていただきました。「江戸時代には、どこの村でも水や土のリサイクルをやっていたんだよ。」 そうだわ、昔は汚水処理の設備なんてもちろんなかったんだし、自然の浄化作用をこえて水を汚さないというのはあたりまえのことだったはず・・・ 驚いたのは、江戸の町、つまり都市においてもきちんとリサイクルをやっていたことです。「川を下って江戸の町へ米を運んだ船は、江戸の人々のし尿を積んで農村へ帰ったんだ。身分の高い人は食べものがいいからその分高く売れたそうだよ(笑)」

ところで、汚泥のリサイクルを調べていたら、スゴイ国家戦略にぶちあたりました。